虹ヶ咲の「本気」
さて、早いものでもうメンバーの持ち回りも一周して。
果林さん回でしたけど、割とニジガク回というか、集大成part1って感じで成長してんなぁとつくづく感じる回でした。
んで、果林さんが今回どういうコンプレックスを克服して成長するのかな、と思いながら見てたんですけど、(出てきたのは方向音痴なことくらいで)果林自身の悩みってあんま深刻じゃない気がしたんですよね。(というのも5話エマ回で一緒に解決したから?)
まあでも挫けるポイントがないわけじゃなくて、ステージ直前でのことはあるんですけど、それを解決したのは今までのニジガクのキセキであるような気がしました。
だから、10話は果林が形式的な加入とは別の意味でニジガクの一員になり、肩を並べるようになった話だったと思ってまして。
てなわけで、そういうところ(どういうところ?)を中心に9話見ていきましょうかね。
まず冒頭、朝香果林がスクールアイドルとしてサインを求められる。
本人も意外だったのか、思わず
モデルじゃなくてスクールアイドルの方なのね
と言っています。
スクールアイドルとしての彼女がモデルとしての彼女に追いついてきた証拠ですね。
(てか、いまんとこ果林さんの表舞台ってPVくらい?ですよね?それでこの熱狂的なファンって……さては、、やり手だな?)
最近ね〜色んな人に声かけてもらえるようになった気がするよ〜
最初の頃は同好会の存在すら知られてなかったのに、PVや璃奈さんのライブの影響でしょうか?
さっきの知名度の話で、果林だけでなく他にも効果は徐々にあらわれてきているようで。
ニジガクは予選の突破とかそう言う明確な成長が見づらいからこそ、ファンが増えるっていう客観的事実が大事になってくるんですよね。
けど、
ソロアイドルとしては成長しています。ですが、同好会としては私たちはまだ何も成し遂げていません。
公で正式なものは璃奈のライブくらいしかやってないですもんね。(それもソロとしての要素が大きい)
そろそろ「ソロとして競う」場が欲しい(ダジャレじゃないよ?本当だよ?)そんな頃合い。
一時期は意見がまとまらなさすぎて気まずい空気になりがちでしたが、多様性を認め合ってソロであることのハードルと向き合った「今なら」と全員が意気投合できるのも最高に良いですね。
と、そんな一同の元にやってきたのは準レギュラーを獲得した遥ちゃんと
(やっべ~マジで朝香果林いるよ深々と根回しして良かった~~~)な綾小路さん
話の内容は、一緒にフェスに出ないか、とのこと。
今年はスクールアイドル枠に、藤黄学園と東雲学院が呼ばれたんですけど、虹ヶ咲学園を推薦させて頂いたんです
ということは、毎年スクールアイドル枠というのがあるということで、こうした複合フェスにスクールアイドルが出るほどに世の中にスクールアイドルが認められ、浸透しているということですね。
毎年ではないですが、ラブライブシリーズでは紅白、Mステ、歌謡祭、東京ガールズコレクションとかが今回のに該当したりするんじゃないかなぁと思います。
で。綾小路さんが今回の話を持ち込んだわけは
しずくの舞台を見たから。
「歌を届けたい」と願って歌った歌が、実際に届いたんですよね。
つまり、しずくが見事に素を見せる演技に成功したと言うこと。
歌が伝わったこともあり、(果林のファンということもあり)、誘うには十分すぎた。
(綾小路さぁ~~~んめちゃくちゃオタク抑えてんねぇ~~~~)
ところで綾小路さん、「敵に回したくないタイプの味方」の香りがプンプンしますよね。めっちゃいいキャラしてんな
と、ここから出演にあたっての問題にぶち当たりますね。
「ソロだからこそ」
そんなことを再認識させられますが、これがまた厄介な問題も引き起こす。
一歩引きすぎたら置いてかれるけど、今回に関しては規模が規模なだけに、みなさん慎重な様子で遠慮しあってる
そこに果林さんが
衝突を怖がるのは分かるけど、それが足枷になるなら意味ない
それで本当に、ソロアイドルとして成長してると言えるの?
と、ぴしゃり。
良くも悪くも客観的というか、コーチか??
でも確かに、大好きを確かめ認め合った結果、「心の内にしまって置くのが争いが起きずに平和だ」なんてのは確実に間違ってるんですよね。
いや、間違ってるというか、
シリーズ全体で見れば「ラブライブ」らしくないと言えるし、
虹だけで見ても、
人の大好きを認めること≠自分の大好きを抑えること
なんですよね。
遠慮と思いやりを履き違えてはいけない。
遠慮=相手を思って行動しない
思いやり=相手を思って行動する
似て非なるものですからね。
(綾小路さん好意じゃないのかぁ、そっかぁ)
その辺に気づけているのかいないのか、果林からこんな言葉も飛び出します。
今回は同好会が試されるライブになる。
だから、本気でそれに立ち向かえるメンバーを選ぶべき
つまりしょうそん翻訳に充てるとこれは、
「誰がラブライブ(動詞)できるか見極められてるから、それに応えられる人を選ぶべき」
ということですね。
果林さんガチで達観しすぎでは????
達観しすぎというか、妥協を許さないことがきっとここに繋がってるんでしょうね。
日は変わって。
かっけぇですわねぇ〜〜
まあそんな一面見えつつ、
こんな一面も。
(個人的に方向音痴のイジリめちゃくちゃ好きなんすよねぇ〜〜〜)
そしてゲマ店内のシーン。
ねぇ、あなたのグッズはないの?
人気絶頂中のスクールアイドルの柱、藤黄と東雲と並んでせつ菜がいると思っている(実力を認めている)からこその言葉です。
ちゃっかりリスペクトの念も出てて良いですね。
そしてせつ菜も含めて、メンバー全員に対しても「ライバルに追いつくために努力してる」と、リスペクトを露にしてるし、
そこを「目的地」に設定して、スクールアイドルの後輩として追いつけるように努力できるのが果林の良さ
気づいてなかったんですか
地図を見てもわからないなんて
もしかして方向音痴?
ネタにされがちですが(ネタも大変グッジョブだけど)、「目的地に気づかないうちに着いている」ってのは、実際の道だけじゃなくて、スクールアイドル道でも言えてるんじゃないかなと思うんです。
気づかないうちに肩を並べてる(目的地に到達してる)からこそ、一番最後に加入した果林が後にドデカい舞台でも立派にライブをすることができる。
実際、Vivid Worldの歌詞でも
「迷子だって悪くは無いね 正解も輝きも一つじゃ無いから」という歌詞があって、果林が「自分らしさ」「自分の輝き」を既に見つけたような印象も受けます。
果林さんの「本気」は全員に届いているはずですから
「好き」ではなく「本気」なんです。
今までは比較的「大好きは何なのか」とか「自分は何が好きなのか」とか「好きをどう伝えるか」を知ることがメインだったと思いますが、
ここに来て「本気」に移行するんですよね。
好きを伝えたり、好きを好きでいるために、好きに本気になる。
例えるなら、車にガソリンはこれまでで入れたから、今回からアクセルを踏む方法を模索している。
そんな段階で「本気」というのは次のステップに進むヒントになってて、それが自然とできてるのが果林で、それにみんな気づき始めてる。
でこの後の話し合いの結果、全員が自分の好きに本気になって立候補したということですし、良い流れができたんじゃないですかね。
本番当日。
超強気な果林さんですが、
文字通り壁を感じることもあって。
この壁は何の壁でしょうかね?
- 普段(モデルの時)はない歓声?
- 「本気」は「好き」を越えられるか?
- 「本気」でメンバーの「好き」を代弁できるか?
etc...
↑果林の「好き」がすごく捉えづらくて、果林の「好き=何かを頑張ること=本気」かと思って仮置きしましたが、結局「好き」と「本気」って別物なんですよね。
だって、アニメに対して好きが100%あって、連動して本気も100%だとしたら、アニメ作り始めてると思いますよ。(本気100%ってそんくらいの気概でしょ?)
でもみんな好きって気持ちはきっと100%くらいあるだろうけどその中でも創作するしないってのは差が出るわけだから、つまり一緒じゃないわけじゃないですか。
てなると、果林は「本気」一本でここまでやって来たし、それ以外のメンバーは「好き」って気持ち一本でやってきた。
さっきの車の例えでいうと、果林はアクセルの踏み方は知ってるのにまだガソリンが足りないし、
それ以外のメンバーはガソリンは入ってるけどアクセルを踏めていない(エンジン噴かしてるだけ)
こんな不完全な車では走れないです。
ちゃんと走れる状態じゃないから、こういう風に↓不安も感じる
こんな土壇場でプレッシャー感じちゃうなんて
それは、今までは「ソロアイドル」の意識から、良くも悪くも全部自己責任だと思ってるからでもある。
さっきの壁もきっと「1人で超えなきゃ」と思ってるに違い無いです。
その上このフェスは「虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会の朝香果林」として来てるんですよね。
だから、自分がもしヘマしたらみんなの評判にも……そんなところから来る初めてのプレッシャーなんだと思います。
ドデカいもの背負ってこの壁を1人で登るのは少し大変すぎますよね。
一方みんなはどう思ってるかというと、
全員で果林が精一杯のパフォーマンスができるようサポートして、良いも悪いも全部みんなで共有する。
かすみが
かすみんのエネルギー分けてあげますっ
って言ってますが、車の例えにピッタリですね。
これですよ果林のガソリン。
果林の捉えづらい(車としては欠けていた)「好き」という部分には「仲間の好き」がガソリンとして注がれて、そこに「果林の本気」というアクセルも合わさり、
そして完成した虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会は立派な車として走り出していく。
持ってる子が持ってない子の歩幅に合わせる(=遠慮)は何もできないけど、持ってる子が持ってない子の手を引っ張る(=思いやり、助け合い)はなんでもできるようになるんですよね。
これが「仲間」
で、果林は常に仲間から好きを注入されてなきゃいけないの?ってところなんですけど、そんなことなくて、
パワーこそ仲間から貰ってるものもあるけど、そこから転じて「仲間のために頑張る」ってとこまで行っちゃえば、もう立派な果林の好きに昇華すると思うんですよね。(普段はあんま見せてくれないけど)
それとこのシーン。
僕は3話の生徒会室の云々を思い出します。
以前「友のため」に行動した結果、今となっては自分を支えるものとなる。
まさに「情けは人の為ならず」ですね。
(人のための行動は回り回って自分のためになるから、結局人のためにならないよってやつ)
「いってらっしゃい」も胸熱でしたが、こちらも胸熱で2倍でお得ですね(?)
そんなわけで大切なことに気づいて変わった果林さんをみて
綾小路さんトキメいちゃってますね目が。
MVの話
一言で感想言うと、「ラブライブの世界に飛び込んできた」です。
答えなんて誰も知らない
とか
正解も輝きもひとつじゃないから
とか
自由に未来を作ろう
とか。
めちゃくちゃラブライブじゃん。
でもそのラブライブらしさの中には
Just like a Rainbow colors
とか
1人きりじゃきっと知らずにいた
とか
「虹ヶ咲らしさ」もめちゃめちゃ詰まってるし、
「好きだ」って笑う君が好き
とか
迷子だって悪くは無いね
とか
「朝香果林というスクールアイドルらしさ」もめちゃめちゃ詰まってるんですよね。
最初は疎らだった光も(これはこれで綺麗)
果林色に染まってて、本気が伝わってるのも分かるし、
最後には
一緒にステージに立った仲間の想いが出てくるのも最高of最高
果林に注がれたエネルギーなんだなってめちゃめちゃ分かる
そうして本気と大好きを伝えたライブは
綾小路さんがオタバレ小路さんしちゃうくらい素敵なものになりました。
んでファンじゃなかった人も
オタクデビューしちゃいました。
今回のフェスでは、本当に「本気」というのがポイントだったんと思うんですよね。
なぜなら「好き」はオタクにはクリティカルヒットするけど一般ピーポーはそうじゃないこともあって「好きなんだね」くらいな時もある(普段オタクしかいないTLとかだと感覚狂うけど)。
けど「本気」なら好きとか嫌いとか関係なくその姿勢に心動かされるはず。(それをきっかけに「好き」を好きになればいい)
もしかしたら、さっきの2人は潜在的にアイドル好きでそれが目覚めただけ…って可能性もありますが、曲後半の会場の染まり方を見れば、果林のパフォーマンスの本気度に心動かされたのは事実なんですよね。
で、これって今のニジガクにめちゃくちゃ重要で、新たな層を取り込むきっかけになる。
そう言う面でも果林の「本気」は重要なんです。
その本気がもたらした影響まで見たこの人、なんか思いついたんですかね?
目がトキメいてるのにいつものオタクモードにならずになんか静かですが……次回が楽しみだ!
とにかく、虹ヶ咲は「大好き」に「本気」を取り入れて新たなステップに進むことができました。
そんななんだかんだニジガク回だったなと感じる第9話でしたね。
次回、「夏、終わらないで」 え?
ありがとうございました!
<余談>
前回まで最後に「ご拝読ありがとうございました」って書いてたんですけど、なんか違和感あって調べてみたら相手に使う際は不適切みたいでした!ごめんなさい!
こういう時なんて言えば良いんですかね?「ご精読ありがとうございました」がいいかなと思ったんですけど、それも京都の人的な感じで「ちゃんと精読しろ」って皮肉が入ってるみたいなんですよね……